樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするお墓のことで、自然とともに眠ることができます。
樹木葬には、様々な種類や埋葬方法がありますので、ご自身やご家族の希望に合わせて選ぶことが大切です。
この記事では、樹木葬の内容や注意点をご案内します。
樹木葬の内容
樹木葬とは
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や花を墓標とするお墓のことで、自然とともに眠ることができます。
樹木葬は、費用や管理の負担が少なく、継承者を必要としないというメリットがあります。
しかし、樹木葬にも注意点があります。この記事では、樹木葬の魅力と注意点について解説します。
【注意】表示価格は記事作成時のめやすであり、変わっている場合があります。
樹木葬の方式は3タイプにわかれる
樹木葬には、大きく分けて3つのタイプがあります
それぞれに特徴がありますので、自分の好みや予算に合わせて選ぶことができます。
樹木葬の埋葬方法の種類
埋葬方法についても複数の種類があります。
樹木葬の費用相場
樹木葬の費用は、埋葬方法や霊園の種類によって異なりますが、一般的なお墓と比べると、かなり安価に利用できる場合がほとんどです。
樹木葬の費用には、以下のようなものがあります。
霊園使用料
土地や区画を使用するための費用で、樹木葬の種類によって異なります。
- 合祀型樹木葬は5万円〜20万円
- 個別型樹木葬は15万円〜60万円
- 家族型樹木葬は20万円〜80万円
が使用料の相場です。
埋葬料
遺骨を埋葬する際に必要な費用で、霊園使用料に含まれている場合もあります。
一般的には、一霊あたり5万円~20万円位です。
家族など複数名で樹木葬を利用する場合、埋葬のたびに費用が発生することもあるので、あらかじめ確認しておきましょう。
彫刻料(銘板料)
名前を残す墓誌がない樹木葬では、故人の名前や「○○家」と刻んだ銘板(ネームプレート)を貼付するケースがほとんどです。
設置する場合は約1万円~20万円ほどが相場とされています。
銘板の設置費用は、樹木葬の初期費用に含まれている場合もあるので、契約時に確認しておくことをおすすめします。
銘板の有無をオプションで選べる樹木葬もあります。
管理費
霊園の設備管理維持に必要な費用です。
一般的には、1年につき1万円程度とされている場合が多いです。
霊園使用料に含まれていて、管理費が発生しない場合もありますので、契約時に確認が必要です。
埋葬される方が生前に申し込んだ場合、管理費が発生するケースがあります。
樹木葬のメリットとデメリット
樹木葬のメリット
- 自然に還ることができる
- 継承の必要がない
- 墓石代が不要のため費用の負担が少ない
- 宗旨宗派が不問の場合が多い
樹木葬のデメリット
- 埋葬方法や管理状況によっては、遺骨が他人と混ざる可能性がある
- 樹木の成長や自然災害によっては、墓標が変わる可能性がある
- 永代使用料が高い場合がある
- お墓参りの際には、花や線香を供えることができない場合がある(火災防止のためなど)
樹木葬の費用を抑えたい場合の注意点
樹木葬の費用を安く抑えるためには、以下のような点に注意して選ぶとよいでしょう。
樹木葬のタイプ別費用傾向
「庭園タイプ」に比べ、「里山タイプ」は費用が安い傾向です。
「庭園タイプ」の樹木葬は、立地や設備によって費用が高くなる場合があります。
埋葬場所の管理団体
霊園を管理しているのは、主に「公営霊園」「民間霊園」「寺院霊園」のいずれかの団体です。
費用は、公営→民間→寺院の順に高くなる傾向です。
自治体が運営する公営霊園の場合、埋葬料が15万円から20万円程度ともっとも安価ですが、現状公営霊園の樹木葬は多くありません。
埋葬の種類別費用傾向
ほかの方と一緒に遺骨を埋葬する「合祀埋葬」がもっとも安く、5万円〜20万円程度です。
一人ひとりに区画のある「個別埋葬」、家族専用の区画に埋葬する「家族埋葬」の順に費用が高くなる傾向です。
埋葬する人数
樹木葬は、一般墓のように一つの墓石・一つの区画を家族専用で使用し、そこに家族全員を埋葬するものではありません。
家族や友人同士で利用する場合、埋葬するたびに埋葬料が発生します。
つまり、申し込み人数によって費用が大きく変わることを押さえておきましょう。
バリエーション
通常、樹木葬に墓誌はありませんが、故人の名前を記載する彫刻やネームプレートがオプションで用意されている場合もあります。
骨壷や花壇などのオプションは費用が高くなる可能性があります。
個別納骨の期間
個別型樹木葬の場合、個別安置期間は管理費がかかり、合祀されてからは管理費がかからないケースがほとんどです。
費用を安く抑えたい場合、個別安置期間を短く設定する方法もあります。
樹木葬で必要な検討事項
樹木葬は、墓石を建てずに樹木や草花の下に遺骨を納める比較的新しい埋葬方法です。
樹木葬の検討事項について、以下にまとめてみました。
樹木葬検討時に知っておきたいこと
勝手な樹木葬は違法
日本では、許可された場所以外に遺体や遺骨を埋葬することはできません。
自宅の庭や山などに勝手に埋葬すると、法律違反になります。
樹木葬をする場合は、必ず寺院や霊園に依頼して、適切な手続きを行ってください。
樹木葬は改葬が事実上不可能
樹木葬では、遺骨は他の方のものと一緒に合祀されるのが一般的です。
特定の遺骨を取り出して改葬するのは、非常に困難になります。
樹木葬を選ぶ場合は、自分や家族の意思をしっかりと確認してください。
納骨スペースに制限がある
樹木葬では、個人に割り当てられたスペースに制限がある場合もあります。
家族全員やご先祖様も一緒に埋葬するのは難しい場合もあります。
樹木葬を選ぶ場合は、収容人数や埋葬期間などを確認してください。
アクセスが不便な場合がある
里山型の場合、比較的ゆったりとしたスペースが確保できますが、遠方になってしまう場合もあり、お参りが難しくなってしまうかもしれません。
樹木葬を選ぶ場合は、交通アクセスや距離感を把握してください。
樹木葬は親族の了承をもらおう
樹木葬は比較的新しい埋葬方法なので、親族が樹木葬に反対する場合もあります。
お墓といえば一般墓という認識がある方にとっては、樹木葬を受け入れにくいかもしれません。
樹木葬を選ぶ場合は、親族の意見を聞いて納得して貰ったうえで行うのが望ましいでしょう。
まとめ
樹木葬は、自分らしいお墓をつくることができる新しい埋葬の形です。
- 樹木葬の費用は、平均一霊50万~70万程度
- 形式は庭園、公園、里山の3タイプがある
- 埋葬方法は合祀型、集合型、個別型の3種類がある
- 寺院、公営霊園、民営霊園等で提供されている
一般的な墓石を建てる場合に比べると費用は抑えられますが、制約や注意点も有ります。
樹木葬の種類や費用、メリット・デメリットなどを理解したうえで、ご家族や親族とよく相談し、納得の上で選ぶことが大切です。
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